障害年金Q&A
審査におちることはあるの?
障害年金は審査に落ちることがある
厚生労働省が公表している統計データによると、1年間の障害基礎年金の申請件数111,360件のうち不支給となった件数が12,339件ありました。(平成22年から平成24年までの年平均値)。
不支給割合は12.5%で、だいたい100件の障害基礎年金の申請があると12件〜13件は不支給となります。
老齢年金や遺族年金は請求して不支給決定となることはほとんどありませんが、障害年金の方は請求すれば必ず年金が受給できるというわけではありません。
障害厚生年金の方は統計データは公表されていませんが、障害基礎年金と同様に必ず受給できるわけではありませんので、結論として、障害基礎年金も障害厚生年金の審査に落ちることはあります。
障害種別ごとの不支給決定割合
厚生労働省が公開している平成24年度の統計データでは障害種別ごとの障害基礎年金の不支給率は次のとおりとなります。
精神障害・知的障害 | 全申請件数4,497件 不支給件数484件 不支給率12.1% |
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肢体の障害 | 全申請件数1,263件 不支給件数182件 不支給率16.8% |
内部障害* | 全申請件数1,128件 不支給件数196件 不支給率28.1% |
外部障害(肢体障害以外) | 全申請件数306件 不支給件数36件 不支給率12.3% |
*内部障害とは腎疾患、肝疾患、糖尿病、血液・造血器、呼吸器、循環器による障害のことを言います。
このデータから明らかになることは、内部障害に基づく障害年金の申請の不支給率が高いことです。
内部障害による審査基準は厳しく、障害年金の審査を通すことが大変であるということが分かります。
不支給になった場合、理由を教えてもらうことはできる?
不支給決定通知書に記載された不支給の理由からは、障害年金が不支給になった理由はほとんど分からないというのが実情です。
障害年金を請求して審査の結果不支給となった場合には、日本年金機構から不支給決定通知書が請求人の住所に送付され、そこには不支給となった理由が記載されていますが、たいていは、「国民年金法施行令別表(障害等級の1級、2級の障害の程度を定めた表)に定める程度に該当していないため」というような抽象的な文面となっています。
これでは、どんな理由で障害年金が不支給となったかが分かりません。
不支給の理由を知るには障害年金センターに問い合わせる
障害年金が不支給となった理由を詳しく知るためには、障害年金の審査を行った東京にある障害年金センターに問い合わせるのが一番です。
障害年金の直接の窓口は住所地を管轄する年金事務所ですが、年金事務所では障害等級の審査を行わないので、書類の不備等で不支給となった場合を除いて、年金事務所の窓口担当者に聞いても何もわからないというのが実情です。
実際の障害等級の審査に従事した方(認定医)に質問すれば、不支給決定の理由を明確に知ることができるはずです。
個人情報の開示を請求する方法
障害年金センターに問い合わせをしても、不支給決定の理由がよく分からないという場合には、厚生労働省年金局にある情報公開を担当する部署に「障害年金の審査に関する書類一切」と表示して、情報開示を請求します。
そうすれば、請求人の障害年金の審査に関する書類の一切を見ることができますので、不支給となった理由が把握できる可能性が高くなります。
開示請求先は次のとおりです。
〒100-8916
東京都千代田区霞が関1-2-2
厚生労働省 年金局 事業企画部 情報公開係 中央合同庁舎3階
TEL 03-5253-1111内線3577
審査請求の前には必ず不支給となった理由を確認する
絶対障害年金が受給できると思って申請しても、不支給決定となった場合には審査請求という不服申し立ての方法があります。
審査請求を検討する場合には、事前に不支給決定となった理由を十分に把握してできるだけ対策を講じる必要があります。
一度行政庁が不支給を決めたわけですから、何も準備をしないでただ審査請求をした場合には、社会保険審査官も不支給決定を出す可能性が高くなります。
不支給となった理由を十分に把握したうえで適切な対策を講じてから審査請求を行えば、不支給決定が覆る可能性が高くなると言えます。
審査に落ちる可能性の高い障害年金の申請は専門家に頼むと良い
障害年金の申請は普通に読み書きができる方であればご自身で申請することが十分可能です。
初診証明書や診断書など難しい書面もありますが、そういった書面は医師が作成することになっています。
それ以外の障害年金の申請書や病歴就労状況等申立書などは、年金事務所の窓口担当者の指導があれば、基本的には請求される方がご自身で作成することができます。
しかし、例えば、内部障害に基づく障害年金の申請の場合、申請4件に対して1件以上が不支給決定を受けます。そういった審査の通りにくい障害年金の申請をする場合には、社会保険労務士などの専門家に手続きを依頼する方が安心でしょう。
専門家に依頼すると報酬の支払いが必要になりますが、依頼することによって自分が手続きを行うよりも障害年金を受給できる確率が高くなるとすれば、報酬を支払っても十分元が取れます。
障害年金は、年金の受給期間が長い場合には1回の申請で相当な額のお金が支給されます。このことを考えると専門家に支払う報酬は安いと言えます。