障害者手帳のメリットとデメリット
障害者手帳の交付を受けるメリット
障害者手帳の交付を受けると、税金の減免や、医療費の助成、公共交通機関の料金の割引、公営住宅の優先入居、各種福祉サービス料金の無料化などのメリットを受けることができます。
障害者手帳には、身体障害者手帳、精神障害者健康福祉手帳、療育手帳の3つの手帳があり、それぞれの手帳によって、享受することができるメリットの内容が少しずつ異なります。
身体障害者手帳を取得することのメリットについて
身体障害者手帳を取得すると、以下のようなメリットを受けることができます。
- 福祉機器(車椅子、義肢、盲人安全杖、他多数)の無料提供
- 医療費の健康保険自己負担分の助成
- 所得税、住民税、相続税、贈与税の障害者控除の適用
- JR鉄道料金(1種の場合、本人及び介護人の5割引、2種の場合本人の鉄道料金5割引)
- 一部のバス料金(1種の場合、本人及び介護人5割引、2種の場合本人のみ5割引)
- タクシー料金 身体障害者手帳の提示で料金を割引くタクシー会社が多い
- 地方公共団体が運営する博物館や美術館で、身体障害者手帳の提示で入場料を割引くところが多い。
- 自動車税や自動車取得税の減免
- 基本料金や通話料金の割引
精神障害者健康福祉手帳を取得することのメリットについて
精神障害者健康福祉手帳を取得することのメリットについて
- 確定申告の際の、所得税控除、住民税控除、相続税控除の適用
- 贈与税の非課税
- 個人事業税減免
- 自動車税、軽自動車税、自動車取得税の減免
- 手帳取得者が、生活保護受給者である場合の障害者加算
- 公営住宅への入居優先
- 自治体運営交通機関の運賃減免
- 美術館・博物館等の公共施設等の料金減免
- 携帯電話料金の障害者割引の適用
- 映画館や劇場の障害者割引の適用
- テーマパークや遊園地等の割引料金の適用
- NHK受信料の減免
- JR・大手私鉄等の障害者割引の適用
- バス料金の障害者割引の適用
療育手帳を取得することのメリットについて
療育手帳を取得すると、以下のようなメリットがあります。
- 特別児童扶養手当の受給
- 心身障害者扶養共済への加入ができるようになる
- 国税、地方税の各種控除・減免の適用
- 公営住宅への優先入居
- NHK受信料の免除
- 高速道路の料金割引
- JRの旅客運賃や料金の割引
- 航空各社の日本国内線の航空運賃の割引適用
- 生活福祉資金の優遇借入
- NTT番号案内料金の割引の適用
- 携帯電話料金の割引の適用
- 公共施設等の料金の割引適用
障害者手帳の交付を受けるデメリットについて

障害者手帳の交付を受けるデメリットとしては、まず、申請に手数料が発生することです。手帳の交付申請自体には手数料はかかりませんが、医師に手帳申請用の診断書の作成を依頼する場合には、5,000円〜10,000円程度の手数料がかかります。
次に、手帳の交付を受けることで、周囲からの偏見を受けるというデメリットが上げられます。
特に、障害者手帳のうちの精神障害者健康福祉手帳については、以前は、手帳の表紙に「精神障害者健康福祉手帳」と印字されておりましたが、手帳を提示すると、手帳保持者が精神疾患を有する者だということが周囲に知られてしまい、強い偏見の対象となったという経緯から、現在は、表紙に単に「障害者手帳」と印字されるようになりました。
障害者手帳を取得し、それを使用することで、障害者であるというが周囲に知れ渡り、嫌がらせを受けたり、差別されたりすることがあります。