障害年金Q&A

障害年金制度ってどれくらいもらえるの?

障害基礎年金の金額

障害基礎年金1級 975,125円(月額81,260円)+子の加算額
障害基礎年金2級 780,100円(月額65,008円)+子の加算額
子の加算額とは

障害基礎年金の受給権者に18歳到達年度末未満又は障害年金の等級が1級または2級の障害を持つ20歳未満の子がいる場合、障害基礎年金に付加される加算金です。

第1子と第2子までが各224,500円、第3子以降の子が1人当たり74,800円となっています。

子の加算額が上乗せされるのは子が障害基礎年金の受給権者によって生計を維持されている場合です。実の子であっても生計維持関係がない場合には上乗せはありません。

子の加算額のある障害基礎年金の金額の計算例

例えば、2級の障害基礎年金の受給権者に、その者によって生計を維持されている3人の子がいる場合、支給される障害基礎年金の金額は以下のように変化します。


高校生以下の3人の子がいる場合

2級障害基礎年金の基本額(780,100円)+1人目の子の加算額(224,500円)+2人目の子の加算額(224,500円)+3人目のこの加算額(74,800円)=1,303,900円(月額108,658 円)となります。


一番上の子が高校を卒業(障害はない)

2級障害基礎年金の基本額(780,100円)+1人目の子の加算額(224,500円)+2人目の子の加算額(224,500円)=1,229,100円(月額102,425円)となります。


二番上の子も高校を卒業(障害はない)

2級障害基礎年金の基本額(780,100円)+1人目の子の加算額(224,500円)=1,004,600円(月額83,716円)となります。


三番目の子(障害年金の等級が2級の状態にあるとします)が20歳になった

その翌月から障害基礎年金の子の加算額はすべてなくなり、2級障害基礎年金の基本額のみの780,100円となります。

20歳前傷病による障害基礎年金にかかる所得制限について

障害基礎年金は20歳前に発症した病気やケガによる障害でも受け取ることができますが、この場合には、本人が保険料を納付していないにもかかわらず年金が支給されます。

このため、20歳以後に発症した病気やケガによる障害による通常の障害基礎年金とは異なり、所得による制限が設けられています。
この制限は年金を受け取る方が1人世帯(扶養親族無)の場合、所得額が360万4千円を超えると年金の1/2がカットされ、所得額が462万1千円を超えると全額カットされます。 同じく2人世帯の場合には所得額が398万4千円を超えると年金の1/2がカットされ、所得額が500万1千円を超えると全額がカットされ0円となります。

扶養親族が1人増えるごとに、年金額の1/2カットの所得制限も全額カットの所得制限も原則38万円ずつ増える仕組みとなっています。

障害厚生年金の金額

障害厚生年金の金額は次のようになっています。

1級 (報酬比例の年金額)×1.25+配偶者加給年金
2級 (報酬比例の年金額)+配偶者加給年金
3級 (報酬比例の年金額)+最低保障額584,500円
報酬比例の年金額とは

報酬比例の年金額(基本額)=平均標準報酬月額×0.7125%×平成15年3月までの被保険者期間の月数+平均標準報酬額×0.5481%×平成15年4月以後の被保険者期間の月数

平均標準報酬月額、平均標準報酬額、標準報酬について

平均標準報酬月額とは

平成15年3月までの被保険者月数の各月の標準報酬月額をすべて合算した金額を、平成15年3月までの被保険者期間の月数で割った金額です。

平均標準報酬額とは

平成15年4月以後の被保険者期間の各月の標準報酬月額の合算額と同じ期間に支払われた標準賞与の総額を合わせた金額を、平成15年4月以後の被保険者月数で割った金額です。

標準報酬とは

厚生年金保険料等の社会保険料の計算において、保険料の計算をしやすくするために、実際の報酬を所定の等級に区分した金額のことを言います。厚生年金保険料に係る標準報酬は1等級(88,000円)から31等級(620,000)まで31クラスがあります。


月給が270,000円〜290,000円の範囲内のとき

標準報酬は18等級の280,000円となります。

※平均標準報酬月額と平均標準報酬額では、平均標準報酬月額は賞与(ボーナス)は計算の対象外ですが、平均標準報酬額の方は賞与も含んで計算しているという点が異なります。

障害厚生年金の配偶者加給年金とは

障害厚生年金の配偶者加給年金とは、2級以上の障害厚生年金を受けている方に、その方によって生計を維持されている配偶者の方がある場合に年金に上乗せされる加算金です。
金額は年額で224,500円です。

2級以上の障害厚生年金を受けている方に配偶者がいる場合でも、その配偶者の方が以下の要件のいずれかに該当する場合には配偶者加給年金は支給されません。

  • 実質的に婚姻関係が破綻していて経済的な関係がない
  • 障害年金を受けている
  • 前年の年収が850万円未満又は前年の所得が655万5千円未満
  • 加入期間が原則20年以上ある老齢厚生年金、退職共済年金を受けている

障害厚生年金の最低保障額とは

障害厚生年金の3級には、受給権者の方に配偶者の方がいらっしゃっても配偶者加給年金は支給されません。

その代わり、3級の障害厚生年金は年金額(報酬比例の年金額)が585,100円未満となった場合には、585,100円(平成31年4月分から)が支給額となります。
従って、障害厚生年金3級に該当した場合には必ず585,100円(月額48,758円)は受け取ることができます。

障害厚生年金障害基礎年金の併給について

障害の原因となる病気やケガで初めて医師の診療を受けた日を初診日と言います。
この初診日が65歳未満の厚生年金被保険者期間内にある場合で、障害等級が2級以上となる場合には、障害基礎年金と障害厚生年金が両方もらえます。

すなわち、2級の場合には障害基礎年金の2級と障害厚生年金の2級、1級の場合には障害基礎年金の1級と障害厚生年金の1級が両方もらえます。
2級以上の場合、年金を受ける方によって生計維持されている配偶者と高校生未満の子がある場合には、配偶者加給年金と子の加算額も両方もらえます。

障害厚生年金のみなし300か月規定について

障害厚生年金の計算においては報酬比例の年金額を必ず計算します。この金額をべースにして支給額が算定されます。

報酬比例の年金額の計算においては用いられる請求者の被保険者月数が300カ月に満たない場合には300カ月として計算されます。 障害厚生年金の計算に用いられる被保険月数は、障害認定日が属する月以前の被保険者の方の全ての厚生年金期間の月数になります。

障害厚生年金の金額の基礎となる報酬比例の年金額は必ず被保険者月数が300カ月以上あるものとして計算されます。