勤務先の健康診断結果により難病の初診日を厚生年金加入期間中と認められた例
請求者
- 男性(30代)
- 傷病名:多発性硬化症
- 年金種類と等級:障害厚生年金3級
ご相談時の状況

ご請求者にご来所いただき「難病の初診日が不明。手続き方法を知りたい」との相談をお受けしました。
サポート内容
1 病歴の確認
- 片目が見えづらい症状を自覚し、眼科を受診。検査の結果、異状なし。
- 専門医を受診し精査。視神経が原因と疑われた。
- 神経内科を受診し、多発性硬化症と診断。投薬治療とリハビリを継続している。
- 身体障害者手帳3級。
2 難病の初診日について
- 障害年金認定基準に、初診日とは「障害の原因となった傷病につき、初めて医師又は歯科医師の診療を受けた日」と記述されています。
- 請求傷病「多発性硬化症」の特徴的な症状として、視神経が障害されることで視力が低下することや、視野が欠けることが挙げられています(参考:難病情報センター、ホームページより要約)。
- 確定診断を受ける前の眼科受診を、初診日と特定しました。
3 受診状況等証明書(初診日証明の取得)
- 初診の眼科へ作成を依頼しましたが、カルテの保存がないため作成不可との回答でした。
- 平成27年10月1日施行「障害年金の初診日を明らかにすることができる書類を添えることができない場合の取扱いについて」を基に、下記の参考資料の提出により厚生年金加入期間中に初診日があることを申し立てました。
〇一定期間の始期に関する参考資料:職場で受けた健康診断の結果
〇一定期間の終期に関する参考資料:2番目以降に受診した医療機関による受診状況等証明書
→本人の申し立てが認められました。
4 事後重症請求
- 請求者様は、初診日から1年半後の障害認定日頃は障害認定基準に該当する症状がない、とのご認識でした。
- 事後重症(現在の症状)での請求をいたしました。
請求を終えて
- 今回は、確定診断以前の受診が、難病の初診日として認められるかの検討が必要なケースでした。
- 難病の場合、様々な症状で受診していたことが考えられますので、初診日の特定には判断が必要です。
- 障害年金請求に係る初診日は、日本年金機構に「初診日と確認された日」です。
- 確定診断された日が初診日と決定されるケースも考えられます。
- 請求者様は受診状況等証明書を取得できなかったため、「初診日を明らかにする書類を提出できない場合の取扱いについて」の通達に基づき、厚生年金加入期間内の本人申立日が初診日と確認されたケースです。
- 専門的な判断を要するケースでは、専門家にお尋ねいただければと思います。