統合失調症で障害基礎年金2級を受給できたケース
相談者
- 男性(20代)
- 傷病名:統合失調症
- 年金種類と等級:障害基礎年金2級
- 支給月から更新月までの支給総額
相談時の状況
ご家族で相談にお越しいただきました。
中学生頃から人が苦手と感じるようになり、家に引きこもることが多くなったそうです。
学力的には問題なかったものの、注意からどう見られているかを過剰に気にするようになり、 人と合うのが怖くなり、緊張で落ち着かなくなりました。また、友人や先生が自分の悪口を言っている声が聞こえるようになったそうです(実際には言われていなかった)。
高校生になると生活が昼夜逆転し、外出すると命を狙われるという被害妄想から、家に引きこもり、登校もできなくなりました。
17歳のときに初めて病院を受診、統合失調症と診断されました。
以後、治療を継続することとなりました。
一方でなんとか自立して生活したいという強い気持ちがあり、パートやアルバイト勤務をされましたが、いずれも長続きしませんでした。
ご相談いただいた時点では、就労移行支援事業所に通い、就労に向けてのトレーニングを受けておられました。
障害者枠での就職を目標としているとのことでした。
障害者手帳は3級ですが障害年金を受給できますか、とのご相談でした。
相談から請求までのサポート
相談時はとても落ち着いておられ、当初は統合失調症に罹患されているようには見えませんでした。
しかし、詳しくヒアリングすると、日常生活に大きな困難を抱えられておられることが分かりました。
自宅では家族と口論、トラブルが続き、常に緊張状態で、家族とのトラブルから警察沙汰になったこともありました。
感情のコントロールが難しく、イライラすると自傷行為をしようとすることもあるとのことでした。
また、就労移行支援事業所での訓練中にお腹が鳴るのが心配で朝食を無理に取り、嘔吐してしまうとのことでした。
一方で、帰宅後は疲れて食事を取らずに寝てしまうとのことでした。
しかし、説明をするのが苦手で、人と話すのは緊張するため、主治医の先生に悪い時の状態をうまく伝えることができないとのことでした。
そこで、受診時に先生に伝えたいことを箇条書きにし、そのメモを見ながらお話いただくようアドバイスしました。
また、ご本人、ご家族からヒアリングした情報を元に日常生活についての参考資料を作成し、
認定日と現在通院中の病院に診断書の作成依頼をしました。
結果
障害厚生年金2級(年間約78万円)認定、5年の遡りで約389万円を受給しました。