特別支援学校にお通いの皆さまへ
はじめに
特別支援学校に通学されているお子様に関して、親御様の一番の心配事は、お子様の将来のことだとお伺いします。
学校を卒業してからの生活のこと、どのようにしたら自立した生活を送ることが出来るのだろうか、ということです。
障害年金制度とは
日本には、公的年金制度による「障害年金」があります。
令和4年1月に「政府広報オンライン」で公表された 「障害年金の制度をご存じですか?がんや糖尿病など内部疾患の方も対象です」の記事によれば、 “「障害年金」は、私たちが病気やけがなどによって障害の状態になったとき、生活を支えるものとして支給されます。” とあります。
また、厚生労働省により平成24年8月に公表された「障害年金の概要」という文書では、“障害年金は、被保険者等が病気やけがで日常生活に著しい制限を受ける場合などに、生活保障を行うために支給されるものであり・・・” と記載されています。
障害年金の申請方法
傷病により、日常生活や就労等に制限を受けられている場合には、特別支援学校をご卒業され20歳に到達した段階で、障害年金の受給申請を行うことが出来ます。
障害年金請求書には、請求者の障害の状態を表す、医師により作成された「診断書」(障害年金請求用の専用様式)の添付が必要となります。
障害年金申請に関する問題点
お子様の成育歴中において、知的障害、自閉スペクトラム症(自閉症、アスペルガー障害、広汎性発達障害)等の疾患により、小児科や児童精神科を受診されてきた方も、中学生、高校生と大人に近づくにつれ、医療機関への受診から足が遠のいていることも少なくないでしょう。
もっとも、これら小児科や児童精神科を受診できるのは、中学校卒業まで、とされている医療機関が多いようです。
いざ、20歳になったときに、障害年金を請求しようとしても、定期的に受診している精神科やこれに類する専門外来に受診していないために、診断書の作成を依頼することのできる医師を探すのにお困りの親御様が多くみえます。
長期間にわたって受診されていない患者様の、障害年金用診断書をすぐに書いて下さる医師はなかなか見つからず、地域の精神科医に問い合わせても、数カ月先まで予約でいっぱい・・・と肩を落とされています。
障害年金を受け取ることが出来たら
障害基礎年金を受給することが出来れば、年額795,000円(令和5年度の年金額。年金額は毎年度見直されます)を受け取ることができます。
1カ月当たり約66,000円。1カ月に6万円を超える金額を、傷病を抱えながら稼ぎ出すことの難しさは、想像を超えるものがあります。
障害年金を受給しながら、お子様本来の特性を生かして、無理のないペースで就労することが出来れば、ご本人はもちろんのこと、周囲でサポートされるご家族にとっても、大変心強いことでしょう。
おわりに
特別支援学校にお通いのお子様をお持ちの親御様におかれましては、お子様が将来的に障害年金を受給しながら生活される可能性も見据え、小児科や児童精神科でのご受診を卒業された先に、親身に症状を診てくださるお医者様を探して頂くとよいのでは、と思います。