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腎疾患の障害

腎疾患による障害については、認定の対象となるそのほとんどが、慢性腎不全の認定です。
慢性腎不全とは、慢性の腎疾患により腎臓の機能が正常時の30%以下程度に低下するまで進行した状態を指します。
すべての腎疾患は、長期になればなるほど腎不全になる可能性があり、糖尿病症性腎症、慢性腎炎(ネフローゼ症候群含む)や腎硬化症、
その他では多発性嚢胞腎、急速進行性腎炎、腎盂腎炎、膠原病、アミロイドーシス等があります。
障害等級は1級、2級、3級の3種類の等級に分けられており、障害手当金に該当するものは原則ありません。

障害年金が受給できるかどうかの認定基準は下記のとおりです。

腎疾患の障害における障害年金の等級と障害の状態

障害等級1級

身体の機能の障害または長期にわたる安静を必要とする病状が認められる状態であって、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの

障害等級2級

身体の機能の障害または長期にわたる安静を必要とする病状が認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるか、または日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの

腎疾患による障害の程度

自覚症状、他覚所見、検査結果や治療等の経過具合、人工透析療法の実施状況、具体的な日常生活状況等により、総合的に認定されます。
腎疾患の主な症状としては、悪心、嘔吐、食欲不振、頭痛等の自覚症状や、浮腫、貧血等の他覚所見があります。
また、検査結果についてはその性質上変動しやすいため、腎疾患の経過中で最も適切に症状をあらわしていると思われる検査結果に基づいて、認定が行われます。

腎疾患の障害における程度と相当する等級は次のとおりです。

障害等級1級に相当する障害の程度

内因性クレアチニン・クリアランス、血清クレアチニンの検査結果が高度異常を1つ以上示すもので、
身のまわりのことが出来ないため常に介助が必要であり、終日就床し生活の範囲がベッド周辺に限られる状態。

障害等級2級に相当する障害の程度

内因性クレアチニン・クリアランス、血清クレアチニンの検査結果が中等度または高度の異常を1つ以上示すもので、
身のまわりのある程度のことは出来るものの、しばしば介助が必要であり、日中の半分以上は就床して活動を行い、自力では屋外への外出等が困難な場合、
または歩行や身のまわりのことは出来るが、少し介助が必要なこともあり、家事はできないが、日中の半分以上は起居している状態。

人工透析療法施行中のもの

障害等級3級に相当する障害の程度

内因性クレアチニン・クリアランス、血清クレアチニンの検査結果が軽度、中等度または高度の異常を1つ以上示すもので、 歩行や身のまわりのことは出来るが、少し介助が必要なこともあり、家事はできないが、日中の半分以上は起居している場合、 または軽度の症状があり、肉体労働は難しいものの、歩行、軽い家事や事務であればできる状態。

尿たんぱく量、血清アルブミン、血清総たんぱくの検査結果のうち、尿たんぱく量が異常を示し、血清アルブミンまたは血清総たんぱくのいずれかが異常を示すもので、 歩行や身のまわりのことは出来るが、少し介助が必要なこともあり、家事はできないが、日中の半分以上は起居している状態となった場合、 または軽度の症状があり、肉体労働は難しいものの、歩行、軽い家事や事務であればできる状態。

人工透析

人工透析療法を施行中のものについては、障害等級2級に認定されます。
人工透析は週に3回程度、1日4時間の時間的拘束を強いるものであり、それが大きな生活および就業の妨げとなっているのが実情です。
主な症状、人工透析療法施行中の検査成績、長期透析による合併症の有無とその程度、具体的な日常生活状況等によっては、さらに上位等級に認定される可能性があります。
また、障害の程度を認定する時期は、人工透析療法を始めて受けた日から起算して3ヵ月を経過した日(初診日から起算して1年6か月を超える場合を除く)になります。

相当因果関係のある疾患

糸球体腎炎(尿中に多量の血清タンパク成分を喪失するネフローゼ症候群含む)、腎硬化症、多発性嚢胞腎、腎盂腎炎に疾患してその後に慢性腎不全になった場合、
両者に相当因果関係があるものとして扱われることになります。

腎臓移植を受けたものに係る障害認定

術後の症状、治療経過、検査成績、予後等を十分に考慮して総合的に認定されます。
障害年金を受給している者が腎臓移植を受けた場合は、臓器が生着し、安定的に機能するまでの間を考慮して術後1年間は従前の等級として扱われることになります。