網膜色素変性症により障害認定日当時の診断書が無くても障害認定日まで遡って障害厚生年金2級を受給できた例(前編)

請求者

  • 女性(30代)
  • 傷病名:両網膜色素変性症
  • 年金種類と等級:障害厚生年金2級

相談時の状況

インターネットで障害年金の存在を知った。

自身の症状で受給できる可能性、受給の可能性がある場合の手続き方法を知りたい。

サポート内容

1. 病歴の確認

・子供の頃から夜盲の症状があり、夜の外出時には見えにくいと感じていた。視力に異常がなく、受診していない。
・就職後、視力が低下しコンタクトレンズの使用を考えた。眼科を受診した際、大きな病院で検査を受けるよう紹介された。
・ 紹介された病院で網膜色素変性症と診断された。病気の特性として治療法はないと言われたため、通院しなかった。
・身体障害者手帳交付。

2. 障害の程度の確認

・障害等級認定基準の認定要領では眼の障害を視力障害、視野障害、その他の障害の3種に区分しています。
・ご持参いただいた身体障害者手帳の記載事項から、請求者様は視野障害で2級に該当する可能性があることをご説明しました。

3. 初診日の特定

・障害年金の請求にあたっては、受給資格を満たしているか確認するために、初診日を証明出来る書類(医療機関の証明)の添付が必要です。
・初診日とは、障害の原因となった傷病について、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日を言います。
・網膜色素変性症のような先天性の病気でも、具体的な症状が出現して初めて診療を受けた日が初診日です。
・請求者様の場合、初診眼科のカルテが破棄されていましたが、次の病院に保管されていた紹介状を根拠に、初診日を特定することが出来ました。

4. 障害認定日請求

・請求者様は、医師から病気の特性として治療法はないと言われたため、初診日から1年半後の障害認定日頃は、通院していませんでした。
・身体障害者手帳の交付日および等級から、障害認定日頃の症状も視野障害で2級に該当する可能性があると推測出来ました。
・障害認定日前後の時期の診断書を提出し、障害認定日ごろの障害の状態の審査を求めました。

5. 障害給付請求事由確認書

・障害認定日による請求で受給権が発生しない場合には、事後重症による請求を行う意思を表示する書類です。
・この書類の提出により、障害認定日請求が不支給の場合は事後重症請求で審査を受けられます。事後重症請求で受給権を得た後に、認定日請求について不服申し立て(審査請求)が出来ます。

結果

障害厚生年金2級(年間約160万円、加給年金含む)認定。
障害認定日請求は却下(不支給決定)。
→不服申し立て(審査請求)により容認。遡及分として過去5年分(888万円、加給年金含む)が支給されました。

不服申し立てについては(後編)で紹介します。