統合失調症で障害基礎年金2級を受給できたケース

ご相談者

  • 男性(50代・請求者)のお姉様
  • 傷病名:統合失調症
  • 年金種類と等級:障害厚生年金2級
  • 年金額:780,100円/年
  • 初回ご相談から支給決定までに要した時間:約4ヶ月

相談時の状況

統合失調症でご入院中の50代の弟さんのことで相談したい、と現在は生活を共にされていないお姉様に相談にお越しいただきました。

  • 大学をご卒業後一般企業に就職された弟さんは、数年の勤務の後発病され、精神科を受診(約20年前)した。
  • すぐに通院中断し、50代の現在に至るまで未受診でご実家に引きこもる生活をされてきた。
  • その間、お母様が生活のサポートをされてきたが、そのお母様もご高齢となり、施設に入居することになった。
  • 弟さんは現在精神病院に措置入院中で、今後の事を考えるとお姉様として心配であり、社会的なサポートを模索されているとのこと。

大変なご不安とご心労を抱えてのご来所でした。

悩む女性

すでにお姉様ご自身で障害年金のことは勉強されているご様子でしたが、

  • 日中はお姉様もお仕事をされている上、ご自身のご家庭もある
  • 病歴・就労状況等申立書の書き方がうまくわからないのでお任せしたい

とのことで、弊所に障害年金の請求手続きをお任せいただくこととなりました。

相談から請求までのサポート

初診日の証明(受診状況等証明書)および必要な診断書の取得はすでにお姉様にて進めていただいておりました。

このような場合、あとは「病歴・就労状況等申立書」や、必要な請求書類を整えるだけではないか、それだけのために社労士に依頼することに意味はあるのか、お考えになる方もいらっしゃるかと思います。

今回の請求者様の場合のように、発病から現在までの病歴が長く、その間ご家族で請求者様の生活を担われていたような場合、やはり「病歴・就労状況等申立書」を適切に仕上げる事には困難が伴うことが多いと感じます。

申立書

長い期間に及んだ病歴を、第三者(日本年金機構の認定医)にわかりやすく訴えるのは簡単なことではありません。請求者様の面倒をみてこられたお母様に、数十年分の記憶をたどっていただくことも現実的ではありませんでした。

今回は、ご来所いただいたお姉様のみならず、より請求者様と接点のあった妹様のお力も借り、長年のご病状、ご生活の様子、通院状況を聞き取りさせていただきました。「病歴・就労状況等申立書」に、当職で簡潔かつポイントを絞ってまとめ上げました。

また、すでにご手配いただいておりました、「受診状況等証明書」「診断書」の記載内容にに不備がないかをチェックさせていただきましたが、これは障害年金の請求をする上で非常に大事なステップとなります。

障害年金を専門とする社労士は、普段から多種多様な診断書に目を通し、診断書のどの部分が大事なのか、その結果としてどのような審査結果となったか等、の経験を数多く積んでいます。

障害年金専門の社労士に依頼するメリットは、このチェックをしっかり行い、十分な検討を重ねた上で書類を整え、年金請求を代行することだといっても過言ではないでしょう。

結果

障害厚生年金2級 障害基礎約78万円 認定