緑内障で障害厚生年金3級を受給できた事例

ご相談者

  • 男性(30代)
  • 傷病名:左)緑内障
  • 年金種類と等級:障害厚生年金3級

相談時の状況

請求者ご本人にご来所いただき、これまでの経緯を詳細にお伺いしました。

  • 6~7年前に眼科で緑内障と診断され、総合病院にて手術をした。
  • 術後1年ほどは通院し経過観察していたが、その後仕事も忙しく通院しなくなった。
  • 3年ほど前から、左目が見えなくなり、失明してしまったが、緑内障は良くならないと医師から言われていたため、受診することもなく現在に至った。
  • 最近、家族から「片目が失明しているのは障害年金のうち、障害手当金に該当するのでは?」といわれた。
  • はたして自分にも、障害手当金を受給できる見込みがあるのか、とのご相談でした。

相談から請求までのサポート

障害手当金は、障害等級3級よりやや軽い程度の障害が「治ったとき」に支給される「一時金」です。
この「治った」という言葉は、年金制度独自の言い回しで、「症状固定」とも言われ、その症状が安定し、長期にわたってその症状の固定性が認められ、医療効果が期待しえない状態のことを指します。

障害手当金を受給するための主な条件は以下の通りです。

  1. 初診日において厚生年金に加入していて、納付要件を満たしている
  2. 初診日から5年以内に障害が「治った」
  3. その「治った日」から5年以内に障害年金の請求をした
  4. 「治った」日において、厚生年金・国民年金・共済年金の受給権がないこと

相談者様は、初診日において厚生年金に加入しておられましたが、失明した=「治った」ことの証明をどのようにしたらよいのか不安を感じられていました。かかりつけの眼科にも、手術をした総合病院にも、失明した=「治った」頃、受診していなかったからでした。

発症から近医受診、総合病院での手術、術後の経過、その後のお仕事の様子などをじっくりとお伺い致しました。時系列に話しながら、記憶をたどっていったところ、ちょうど失明された頃、職場の同僚の勧めで勤め先の近くの眼科にかかったことを思い出されました。
相談者様は、現在もフルタイム勤務をされており、過去の記録を収集するお時間もないとの事で、当事務所に一任させて頂くこととなりました。

早速、一度きり受診したというその眼科に「受診状況等証明書」の作成を依頼しました。医師に作成していただいたその証明書の中に、3年前当時の視力検査の結果および左目が失明していた事実が記載されていました。

また、失明した日をより確実に証明する為、年に1回受けていた職場の健康診断の結果通知書を過去5年分取り寄せ、添付資料として提出致しました。

最後に、現在の眼の診断書をかかりつけの眼科に作成していただき、裁定請求に臨みました。
現在の両眼のご状況は、左眼は失明、右眼の視野は狭窄しているという診断書の内容でした。

当初は、障害手当金の認定基準をお知りになり、障害手当金が受給出来れば、という思いでご相談にいらした事案でしたが、結果は障害厚生年金3級に決定となりました。障害認定基準上では「障害手当金」となる障害状態でしたが、左眼の視野狭窄により「治っていない」との審査上の判断があり、障害年金3級に認定されたものでした。

結果

障害厚生年金3級(年間約58万円)に決定

振り返って

  • 状況証拠を丁寧に積み上げていくことの大切さを感じたケースでした。当事務所では4名の女性社会保険労務士が、相談者様のお気持ちに寄り添い、丁寧に聞き取りすることを心掛けております。お話を伺う中で、解決の糸口が見えてくることがあります。過去の事だから、よく覚えていないから、と簡単にあきらめず、是非ご相談にいらしてください。